高校生と地域社会の連携が深まり、未来を共創する機運が芽生えた
団体名:蒜山ミライ会議
代表者:内田浩文 所在地:真庭市 設立年:2020年 メンバー数:20名 助成年度:2021年度 教育文化活動助成
代表者:内田浩文 所在地:真庭市 設立年:2020年 メンバー数:20名 助成年度:2021年度 教育文化活動助成
活動の目的
蒜山地域は県内第2位の観光地でありながら、若年層を中心とした人口流出が止まらない。こうした現状の中、地域の持続発展性を回復させるために、地域・行政・高校の連携を強化し、目の前にある課題を「自分事」として捉えることができる人材を育成する。さらに、真摯な高校生の姿を「見てもらう」ことで、大人たちに「既存の枠を破る」勇気をもたらす。
活動の内容及び経過
4〜6月
フィールドワークを通した課題発見と地域理解の深化。
7〜11月
・「香り」による地域活性化を目指す「Project蒜香」スタート。
・中学生とも協働し、自然環境と地域の伝統的建築について考える「茅刈り」を企画。
12月〜1月
・地域との意見交換会「蒜山ミライ会議」の開催と準備。
2〜3月
・活動の振り返りとまとめ、次年度への接続。
活動の成果・効果
- 「Project蒜香」として、地域の果樹園の林檎の剪定枝や笹などを原料としたお香と、これも地域の山野に自生するクロモジ、畑のセロリなどから蒸留したアロマウォーターを作成し、令和4年2月23日に行われた地域のイベント「湯原ししマルシェ」への出品を果たした。
- お香やアロマウォーターの開発に際しては、地域の専門の方々から継続的に幅広いご助言とご指導を頂き、商品化への一歩を踏み出すことができた。
- 令和4年1月29日「ミライ会議」において高校生から発せられた、「地域の未来を担う『次世代』とは、若者だけでなく全ての地域住民です。」という言葉が、地域の「空気感」を変えた。
今後の課題と問題点
- 地域と高校生との協働を通して持続発展可能な社会を構築する、という当初の目的について、この活動に関わった高校生たちの中から、「将来は地域活性化に関わる仕事に就きたい」という進路希望が生まれてくるなど、ある程度の成果が得られたと考えられる。
- 活動にご協力を頂いた地域の方々、茅刈りで協働を図った中学生からは、「地域での活動が活発である」「高校生が楽しそうな学校」という、蒜山校地に対する肯定的・好意的な評価が聞かれるようになった。
- コロナ禍の影響も大きかったが、協働して地域の未来を拓く、という地域全体の意識改革という部分では、未だ途上にある。「高校生に何ができるのか」「高校生として地域の中で何をすべきなのか」「地域の未来がどこにあるのか」等について、活動を共にしながら、本音をぶつけ合う場が必要である。