犬島貝塚と関連する遺跡群のフィールドワーク

団体名:犬島貝塚調査保護プロジェクトチーム
代表者:遠部慎 所在地:岡山市 設立年:2007年 メンバー数:30名
助成年度:2020年度 教育文化活動助成
  • 犬島貝塚
  • 地蔵ヶ淵洞穴
  • フィールドワークの様子

活動の目的

犬島周辺には貝塚・精錬所をはじめ、魅力的な文化財が数多く存在するが、十分な周知が得られていない。周知を得るためにはサポーターや理解者を増やす必要がある。地域の過疎が進む中、文化財の保護は地域の方との協力体制はもとより、周辺地域の多様なサポーターの養成及び彼らとの連携が必要となる。そうした連携を構築することで、新たな関係性が構築される可能性が高く、それは地域の活性化へ繋がるはずである。

活動の内容及び経過

当初、犬島貝塚を中心としたフィールドワークを行う予定であったが、新型コロナウイルス等の影響から、島嶼部へのアクセスが困難であると判断された。そこで、犬島周辺にかわる県内で活動が可能で、ある程度のアクセスの良いフィールドワークの対象として、緊急事態宣言下でも、比較的活動可能な場所として、地蔵ケ淵洞穴が候補となった。これまで実態がほとんどわかっていない洞穴は、きわめてフィールドワークに適していた。
駐車場の件など含め、地権者との調整など、真庭市教育委員会から細かいご配慮をいただき、支援体制が整い、分析対象を大きく貝塚から洞穴へと活動方針をシフトすることとし、可能な範囲で、犬島周辺(東区)や周辺地域、瀬戸内海島嶼部でのフィールドワークや各種活動は継続して、行うこととした。

活動の成果・効果

活動は関連するグループ(瀬戸内文化財研究会、小さな考古館など)とともに、有識者にも声をかけつつ、以下のような踏査活動を行った。


今後の課題と問題点

本来のフィールドワーク地での活動を断念することで新たな展望が得られた活動となった。ただし、コロナ禍におけるフィールドワークの実施は決して容易ではなく、きわめて試行錯誤を繰り返した1年であった。それ以上に、新たなフィールドを獲得した意義は大きく、今後さまざまな地域をつないでいく必要があり、課題でもある。
また、一定の周知は得られているが、サポーターは決して多くない。また持続可能な形を構築する上で拠点形成などであるが、どのように関わるかという部分で岡山・倉敷エリアからの参加者が中心となっているのはプラス材料と考えている。

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