勝間田高校と連携し高校生と農業の魅力を伝えるPVを制作・発信

団体名:アグリ魅力化志援会
代表者:本行才泰 所在地:勝央町 設立年:2020年 メンバー数:7名
助成年度:2020年度 教育文化活動助成
  • プロジェクト発足時座談会での発表
  • PV構成を高校生と検討
  • 高校生による取材・撮影風景
  • PV完成試写会で感想を述べられる勝央町長

活動の目的

現代の日本の農業問題(農業就業者人口減と高齢化・耕作放棄地の増加・食糧自給率の低下等)は深刻な状況にある。この状況を解決するためには、農業就業者人口を増やすことと農業及び農業を支える産業の基盤整備が急務である。
この内、農業就業者人口の減少についてであるが、現代の子ども達の農業に対するイメージがあまり魅力的でない現状であり、将来就きたい仕事の選択肢に農業が挙がらない子どもたちが多い。そこで、地元勝間田高校の高校生と連携し、農業が魅力的でやり甲斐のある仕事であることを伝えるために、地元若手農業者の協力を得て農業の魅力を伝えるPVを高校生の感性で制作し、YouTube世代をターゲットに発信する。これにより、若者の農業に対するイメージが変わり、将来的な農業就業者人口増に繋がることになれば、日本の農業問題解決に向けた一助となる。

活動の内容及び経過

  1. 助成決定後、改め本会を招集し、活動について確認した。
  2. 4月学校が始まると同時に、勝間田高校において協力してくれる高校生を募集し、3名がこの活動を行うこととなった。【直後、新型コロナウイルス感染症による休校となり活動一時停止】
  3. 6月高校生対象にPV制作についての基礎・絵コンテ作成・インタビューの手法・動画編集ソフトの使い方等今後必要となるスキルを身に付けるための研修を行った。また、実際に農家を訪れ、模擬インタビュー等の経験を積み、課題の修正を行った。
  4. 6月以降半年かけて、6名の農家・林業家の協力をいただき、取材・撮影・編集を行った。
  5. 完成したPVは、12月協力農家の方々をお招きし「完成試写会」を実施した。
  6. 1月以降新聞等の取材を受けたり、農業関連会議で発表をさせていただいたりしながらこの活動について拡散を図った。
  7. 今年度は新聞取材2件、雑誌等取材3件、テレビ取材1件であった。

活動の成果・効果

本プロジェクトの活動を通して、次のような成果・効果があった。

  1. 本プロジェクトを企画する段階で勝間田高校と連携を築くきっかけができ、この一年間本プロジェクト以外でも連携協力をすることができた。
  2. 地域農業従事者と農業の未来について語る機会が増え、農業従事者の方からも本プロジェクトへの協力(出演・紹介等)を得ることができた。
  3. 参加した高校生がこの活動を通して、人間的成長(コミュニケーション能力や人間関係力など)が見られた。
  4. 日本の農業問題解決に高校生が立ち上がったという図式がマスコミには好印象であり、その結果多くの取材を受けることで、本活動を知っていただくことができた。また地元自治体(勝央町)も注目していただくこととなった。
  5. ④の結果として、広く日本の農業問題を知っていただく機会となり、次の魅力化プロジェクトの活動に向けてその土壌ができた。

今後の課題と問題点

  1. 1年かけてPVを6本制作したが、農業全体を伝える資料的PVとしては少なすぎる。また本数を増やすにも1団体だけで行うことは限界である。そこで、本プロジェクトの趣旨を広く全国に発信し、多くの農業高校や農業関連団体の協力を得ることで、充実させることができると考える。
  2. 農業の魅力を子ども達に伝える手法はPVだけでは効果が少ないと感じる。PV制作を継続することで地元農業従事者との関係性を維持しつつ、一方では、小学生を対象に実体験をさせるような活動や学校教育にも参画し、子ども達に農業をより身近に感じてもらえるような学習活動を行うことも必要である。つまり魅力を伝えるために多岐にわたる活動を行うことが魅力アップに繋がると考える。
  3. 主要農業関連団体(JA等)の協力を得ることでさらに効果的な発信ができる。また、高校生を巻き込むことで、人間力向上など教育効果も高い。次年度は多くの発表する場を提供していきたい。

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