『ガイド養成Book』とフォーラム実現により“再発見”の眼差しが伝わりやすくなった
代表者:チャールズ裕美 所在地:津山市 設立年:2017年 メンバー数:12名 助成年度:2019年度 教育文化活動助成
活動の目的
刻々と失われつつある生活文化やその関心を、改めて目を向ける「再発見」のきっかけとして、海外との豊富なネットワークも活かし、異文化からのまなざしを通じて、地域の生活文化魅力に地元の人が今一度気づく機会を創出し、地域の生活文化の継承や地域の文化のさらなる向上に貢献する。
活動の内容及び経過
事業①「体験し伝えるDESHIプロジェクト」Deshiプロジェクト(8/1)
事業②「伝えられるガイド育成事業導入編」ガイド養成Book制作(通年)
事業③「広めるフォーラム」Re-DiscoverTsuyamaフォーラム(3/13)
活動の成果・効果
事業①「体験し伝えるDESHIプロジェクト」
若者を対象に「魅力があるにもかかわらず後継者不足や地域の若い人には知られてない工房等」を知ってもらう機会を提供した。
- 参加者数:8名(津山市内の県立高校生)+教員4名
- 活動の成果として、生徒に地域資源を知ってもらうことで、郷土愛の育成にもつながるとともに、それぞれの地域へのまなざしが変わった。
事業②「伝えられるガイド育成事業導入編」
ガイド養成Book制作
2018年度の活動で「英語で案内したいけど、どこからスタートしたら良いかわからない」という意見をくみ取り、海外旅行者を簡単な英語で案内してみたい人向けにガイドブックを作った。初の津山特化英語ガイドで、文法や型にはまらない、生きた英語を紹介する事を心がけた。このガイドブックが、何らかの形で海外の方との交流に役立ち、それによって得られた新しい視線が今まで気づかなかった地元津山の一面に光を当ててくれる。そういう読者の体験が何重にも起こっていくなら、その度に、もっと津山を好きになれたら、この街に何らかの変化が起こるのではないかと期待する。また、制作中メンバーとのワークショップを通して、英語の読解力のスキルアップと英語力維持のモチベーションに貢献できた。更に、本格的に通訳ガイドの仕事をしてみたい、というメンバーも現れ、この2年間を通して、将来の夢の実現へのモチベーションを高める手助けができた。
事業③「広めるフォーラム」
Re-DiscoverTsuyamaフォーラム
〜津山の魅力を再発見することからはじめよう〜
第一部:ゲスト講師講演小島冨佐江氏(特定非営利活動法人京町家再生研究会理事長)
第二部:Deshiプロジェクトに参加してくれた高校生の発表
第三部:ガイドブックお披露目
フォーラムを通して、まちづくり、津山の文化や歴史に興味がある方や地域らしい価値を持つ方とつながる機会になった。
15名参加(メンバー含む)
コロナウイルス拡大が懸念される中で、開催規模を縮減して行いDESHIプロジェクト参加高校生代表3名はビデオ電話で参加。
小島氏は、京都に古くから伝わる生活文化を守りながら京町家の保全活動に取り組まれており、お話の中で、住民が気持ちよく暮らせる街づくりがそのまま観光客にとっても訪れたい場所になるのでは、と津山の街づくりのヒントを頂いた。また、地元の人の思いや愛着心はそのまま地域の力になり、それが地域を守り、これからの発展の原動力となるとの言葉に勇気付けられた。
高校生たちは、DESHIプロジェクトに参加したことをきっかけに、津山を誇りに思い、積極的に他の地域の人達に津山の魅力を伝えられるようになったと語った。また高校生として出来る事を真剣に考え、行動につなげようとする姿勢が伝わった。会場に居た参加者と問題意識を共有する事ができ、次年度への活動に繋げていく思いが生まれた。
今後の課題と問題点
これからは、ガイド養成Bookなどのツールを使い、まだ出会えていない多くの人に向けて理解や関心を深めること目指す。引き続き津山の資源と人材の掘り起こしを続け、次代にまちの文化を継承していく仕組みを形成していく。
課題1)コロナウィルスの件により、地域間交流に制限がかかるような事態が発生し、見通しがたてにくい状況にある。
課題2)メンバーが異動や諸事情で、継続できない状況も生まれてきた。