備前市内の子どもたち向けに、ドローンを使ったプログラミング教室を実施した
代表者:藤村元 所在地:備前市 設立年:2017年 メンバー数:10名 助成年度:2019年度 教育文化活動助成
活動の目的
備前市には都市部に比べてプログラミングやエンジニアリングなどに触れる機会が極端に少なく、またそのような習い事も享受する機会もない。これは子どもたちの将来に選択肢を狭めることとなり、ますますの教育格差を生む原因にもなる。その問題の解消のため、備前市内の子どもたちに向けて、ITや工学への興味関心を育むためにプログラミング教室を実施した。今回はプログラミングにあまりなじみのない子どもたちでもすぐにはいりこめるように、視覚的に印象の強いドローンを使用した。また、機械がどのように動くのかという仕組みを知る意味でも、ドローンでのプログラミングの実施は意義のあることである。
活動の内容及び経過
備前市内の小中学生15人にむけて、全部で3回の連続講座としてプログラミング教室を実施した。また、その開催にあたって、京都の教育団体からの指導を受けてカリキュラムを作成したり、地元の大学生をスタッフとしてともに研修を実施したりして、活動の充実、普及に努めた。
1)ドローン体験
- 実施日:11月2日(土)
- 場所:リフレセンター備前
- 内容:第1回目の教室。最初は興味を強く持ってもらうために、ドローンを手動でうごかして、さまざまな機能を体験してみた。全員がドローンの仕組みをひととおり理解できたところで、ドローンレースを行い、ドローンの動きの特徴に対する理解を深めた。また、ドローンがどのような場面で実際に使われるかを学んだ。
2)ドローンプログラミング基礎
- 実施日:11月12日(土)
- 場所:リフレセンター備前
- 内容:第2回目の教室。「DroneBlocks」というアプリを利用して、パソコン上でプログラミングを組んで、ドローンを動かす体験を実施した。まずは自分の体を使ってプログラミングの概念を学び、その後実際にプログラミングを組んでみて、さまざまなミッションに挑んだ。その過程でさまざまなプログラミングの概念を習得した。
3)ドローンプログラミング発展
- 実施日:11月23日(土)
- 場所:リフレセンター備前
- 内容:第3回目の教室。ここまでの集大成として、「ハッカソン」を行った。さまざまな攻略方法が考えられるミッションを通して、プログラミングもひとつの道筋だけでなく、ひとによってさまざまな対処法を編み出すことができることを確認した。最後に、引き続きプログラミングやドローンについて勉強するために必要な情報を紹介した。
活動の成果・効果
講座終了後保護者向けにアンケートをとったところ、おおむね満足のいく結果となった。なかにはドローンに興味を強く持ち、お小遣いをためてドローンを購入することを決めた子供もいた。このように、今回のワークショップを通して子どもたちがITやエンジニアリングに強く興味を持ってくれたとみることができる。また、今回スタッフとして参加してくれた大学生は、次年度から教員になる者が多く、今後学校現場でプログラミングがとりいれられる前に、実践的なカリキュラムの作成や、子どもたちの反応の確認など、有意義な時間になったと思われる。
今後の課題と問題点
プログラミング以上に、幾何学的な考え方の弱さが子どもたちに見られた。今後プログラミングは必要な知識であるが、同時に基本的な数学的素養についても考えなければならない。