外国人向け文化体験マップ作りを行い「津山」再発見の機会を創出
代表者:チャールズ裕美 所在地:津山市 設立年:2017年 メンバー数:12名 助成年度:2018年度 文化活動助成
活動の目的
刻々と失われつつある生活文化やその関心を、改めて目を向ける「再発見」のきっかけとして、海外との豊富なネットワークも活かし、異文化からのまなざしを通じて、地域の生活文化魅力に地元の人が今一度気づく機会を創出する。地域のインバウンドの促進役になり、ツーリストのニーズに応えるとともに、国際交流を日常のものとし、地域の生活文化の継承や地域の文化のさらなる向上に貢献する。
活動の内容及び経過
「インバウンド向け文化体験マップ作り」に向けてコンテンツを引出す活動を以下の通り行った。①まちあるき
第一回:(5月27日) 城東地区(豆富作り体験等)
参加人数:12人
第二回:(7月8日) 城西地区(座禅等)
参加人数:14人
第三回:(8月26日) 城下地区(高校生と歩く)
参加人数:13人
②まちあるき以外で、マップ作りに向けて行った活動
第四回:(9月18日)
ワークショップ(机上で市内のツアーを考える①)
第五回:(10月24日)
ワークショップ(机上で市内のツアーを考える②)
(事前に旅館や飲食店等への声がけ、ツアーガイド希望者への声がけを行った)
その後、掘り起こされた情報・コンテンツをもとに整理・可視化し、ホームページで文化体験のツアーを地図とともに作成した。
③その他、人づくりに関して行った活動の代表的なもの
(7月17日)津山高校にて英語の課外授業を開催
参加人数:生徒9人
活動の成果・効果
活動目標に加え、財団のバックアップが大きな後押しとなり、活動は様々なまちの関係者との縁ができた。なによりも4名で始めた活動が12名となった。メンバーは、国際交流の目線からは海外在住歴のある方で語学も堪能ながら使う機会が無かったというポテンシャルのある方、地域の文化掘り起こしの目線からは、地域の歴史に詳しい方、着物屋の若旦那、老舗旅館の女将等で、これまで点々と存在していた個性を一つのコミュニティ化できたことが大きな成果である。
活動としては、地域資源を様々な角度から掘り起こし、15のツアーとしてまとめ上げ、体験活動とマップをホームページに可視化できた。
人材育成の側面からは、地元の津山高校の先生の共感を得て、生徒に英語教室を行ったのち、実践型でツアーガイドとして自分の学校や周辺の地域を外国人観光客に案内する機会を創出できた。
今後の課題と問題点
今後の課題は、継続することが一番重要であると考えている。
つくったコミュニティは、継続して育て、個々人や単独事業者だけでは叶えられない人づくりやまちづくりが実現できるプラットフォームとなることを引き続き目指す。
つくったツアーは、今後も継続して実践し「足元の魅力」を再発見する機会を増やすことが必要。また、貴重な地域の生活文化的資源も、経済的な事情や継承の課題をはじめとし、様々な事情のなかで存続の危機にあるものも多い。本活動を通じて、限られた時間の中で、効果的な活動を行うことが喫緊の課題である。
人材育成の側面は、高校生の場合、学業やクラブ活動も忙しく、本活動が単発の行事になってしまいかねないので、今後も学校の先生方とも意見交換を重ねていく。また、まちには国際交流等に関心の高い方も潜在的に居ると思われたので、より良い方法で地域の文化理解と国際交流の機会を提供する方法を模索していきたい。
動くことで見えてきた課題も山積しているが、今後も「足元の魅力」を再発見する機会をつくり、地域の生活文化の継承や地域の文化のさらなる向上につなげていきたい。