イベントを通じ、地域に開かれ伝統文化芸術を継承する「場」として「つくぼ片山家」が周知できた

団体名:特定非営利活動法人つくぼ片山家プロジェクト
代表者:滝口美保 所在地:倉敷市 設立年:2017年 メンバー数:30名
助成年度:2018年度 文化活動助成

活動の目的

当法人は「地域社会に対して、岡山県倉敷市帯高に残る古民家である「つくぼ片山家」の保存・活用と文化芸術の継承に関する事業等を行い、人と人、人と地域がつながるまちづくりや地域包括ケアの推進に寄与すること」(当法人定款3条)を目的として活動している。そうした法人の活動目的に則り、当該文化活動助成は、「文化芸術の継承」を中心とした活動に対して助成金を活用した。特に助成1年目にあたる本年度においては、「つくぼ片山家」でのイベント開催を定例化し、「いつでも開かれた場」、「気軽に集える地域交流の場」として地域社会に定着させることを主眼におき、イベントの定例開催化や興味関心の高いイベントを企画・開催した。こうした活動を継続することにより、地域住民の方にまず当法人の活動に注目してもらい気軽に参加していただくことを目指し活動を実施した。

活動の内容及び経過

当法人では「オープンハウス」として定期的にイベントを開催しているが、当該助成事業では下記の伝統文化芸術の継承に関するイベント開催につき助成金を活用した。

・2018.6.23オープンハウス「朗読会&コンサート」
(朗読家の佐渡裟智子氏のよるハンセン氏病に関する朗読会と「星屑倶楽部」によるコンサートを開催。ハンセン氏病による差別の歴史を朗読により学ぶことができた。)

・2019.8.4夏休み特別企画「親子で能楽体験」
(京都能楽囃子方同朋会の林大和先生と京都林定期能の樹下千慧先生による能楽体験講座を実施。夏休みということもあり学齢期の子供たちに伝統文化を身近に知る機会を提供できた。具体的には講師による「高砂」の実演、能の所作や鼓の体験などを実施した。)

・2018.9.24オープンハウス「お月見会」
(尺八演奏家の岸本寿男氏による「尺八講座」とコンサート。会場では地元造り酒屋さん(熊屋酒造)の地酒試飲と障害者作業所のメンバーが作成した月見膳を提供。つくぼ片山家の能舞台を利用した尺八のコンサートを通して、和楽器の知識や月を愛でるという日本古来の風習に触れてもらい、伝統文化を知る機会づくりとして会を開催した)

・2019.1.27「雅楽を楽しむ会」
「岡山雅楽を楽しむ会」による雅楽体験イベントを開催。メンバーによる雅楽の披露に加え、雅楽に活用する楽器の体験等を実施。中国大陸からもたらされた音楽や舞に日本古来の音楽や舞が融合された雅楽について体験を通して学ぶ機会を提供した。

活動の成果・効果

つくぼ片山家がもつ能舞台や茶室といった施設群を積極的に伝統文化の振興や継承、活動PRの場とすることにより、地域活動に関心のある層に加え、伝統文化に関心のある熱心な層も当法人の活動に興味・関心をもっていただくこととなった。
またクラウドファンディングにより能舞台に空調取り付けに成功してから、気候に左右されず、企画が運営できるようになったことも大きな成果と言えると考える。

今後の課題と問題点


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