地域創生の主役はこどもたち〜こどもたちの主体的な活動づくり〜
代表者:井辻美緒 所在地:矢掛町 設立年:2014年 メンバー数:80名 助成年度:2017年度 教育活動助成
活動の目的
本団体は略称をYKG60といい、県内では略称の方が有名である。矢掛町合併60周年の助成金をもとに立ち上げたのでこの略称をこどもたちが考えた。年代を越えてこどもたちが主体的に活動し、地域社会になじみ、地域を支える社会人となるように育成するとともに、中山間地域の地域おこし・地域創生における若者の役割を自覚させ、矢掛町の発展・充実・振興に資することを目的とする。町・地域と協働して「こどもが主役のまちづくり」を進め、地域住民もこどもも地域活動の一員と認識し企画段階からこどもの意見を取り入れるようになってきた。中山間地域の地域おこし・地域創生における若者の役割を自覚させ、矢掛町の発展・充実・振興に資することを目的とする。
活動の内容及び経過
2017年度パナソニック財団『こころをはぐくむ活動』優秀賞。
2017年度の主な活動
◎“INAKAWALK”inYakage2017
岡山大学に来ている留学生が矢掛町内を散策し、農業体験や町並み見学を通して、矢掛町の魅力を理解する企画。昨年度に引き続き2回目。町歩き・町並み散策では矢掛高校生がアテンドした。
◎発達障がいのある人と楽しくすごそうの会!
YKGすみれの活動、第二弾。2年目の活動のテーマは「自然で遊ぼう」。亀島キャンプ場で、木々で遊んで自然とふれ合う。4歳〜高校生の発達障がいのある人とその人達と一緒に遊びたい人と、その保護者の方が対象。
◎YKG自然遊びDAY
YKGによるYKGが矢掛の自然を楽しむ企画“YKG自然遊びDAY”自然の中で自分たちがしたいことを思いっきり楽しむということで、魚を捕る仕掛けづくり、水鉄砲大会、魚獲り、流しそうめん。
◎ダラスバプティスト大学との交流
岡山大学と協働でダラスバプティスト大学視察団を高校生がアテンドし、町歩き・食事・ブドウ狩り等をして、英会話の練習をするとともに国際感覚を養った。
◎雲の上カフェ
昨年の反省を生かしたメニュー開発。より確実でスムーズな接客を目指してたホール係。中学生の時から参加し、今年が4回目の高校生。昨年までと違い、責任ある仕事を任されている小学生たち。学年、学校種の枠を超え、一人一人が自分の役割を持って活動できる場である。今回のメンバーの半数は、小中高を卒業する。しかし、活動は終わらない。きっと来年は今年よりもステキな「雲の上カフェ」がオープンする。
◎宮城県気仙沼市の高校生と防災を考える4日間
東日本大震災の被災地である気仙沼市。震災当時小学生だったこどもたちが高校生になっています。この地で同世代の高校生と交流することを通して地域防災や地域づくり、そして自分の将来を見つめてみる。防災で大切なことは、一人一人の心構えと地域の人とのつながりである。高校生の視点で防災活動を企画した。気仙沼の高校生や大人と交流し現地を肌で感じ、防災について深めた。
活動の成果・効果
地域課題解決にこども自身が参画していく活動を通して、地域の未来を担う能動的主体としてこどもたちが成長していくとともに、参画を通して地域の変容を期待する。YKG60は、環境問題から始まり発展してきた。地域に目を向けた小中高校生を含む地域住民は、さらにグローバルな視点を持ち始めている。田舎に住んでいてもインターネットやSNSを活用することで海外と交流するまでの効果を期待する。
今後の課題と問題点
矢掛町は県南西部に位置し、小田川の流域に開けた人口1万4千人の町で、江戸時代山陽道の宿場町として栄え、当時の本陣、脇本陣が今も旧姿をとどめる歴史と文化の町である。中山間地域の自治体として少子高齢化・定住人口の減少などの課題を抱えている。多様化・高度化する生活意識の変化に対応し、生き生きと豊かで快適な生活が送れるよう、生活基盤の整備や自然と人が共生できる環境の確保を図るとともに、地域社会における人と人との交流を深めるための取り組みを進めていくことが必要となっている。