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cover’s column
百々(どうどう)地区で生まれた土人形
昭和8年(1933)頃から、百々の地で作られるようになり、平成初期まで制作が続いていた土人形「百々人形」。イラストは制作当初の「獅子頭」という、代表的な作品です。
土人形「百々人形」は、一旦途絶えましたが、人形作りを見て育った地域の人たちから声があがり、平成6年(1994)、数人が土人形の試作に取り組み始め、平成21年(2009)10人ほどのメンバーで「百々人形保存会」を立ち上げ、調査、保存、継承へと活動を開始、展開しています。
制作拠点にしている北和気郷土資料館に、昭和の時代に制作されていた人や動物など約250点余りの土人形を常設展示しています。現在の活動は、学校や児童館、公民館、福祉施設、地域のサークル、老人会などに出向いて、粘土での型作りや絵付けの講座をし、最近では、人形色付け体験バスツアーの受け入れもしています。〞世界にひとつだけの土人形〟として、なかなかの好評です。
また、地元美咲町内で生まれてくる赤ちゃんに、縁起物として赤い土鈴ダルマを進呈する活動を9年間続け、定着してきました。
人形作りが始まってから90年近くが経過し、生活様式も大きく変わってきている中ですが、昔ながらの製法で素朴な土人形を、みなさんも是非一度体験してみて欲しいと思います。
(2022年1月25日 FUEKI No.77)