マインドマップの基本の「き」を学ぶ
「考える」ツールを手に入れませんか? 「マインドマップの基本の『き』を学ぶ」では、多様な意見を整理するのに役立つマインドマップについて学びました。(取材・文/黒部麻子)
マインドマップは、思考を整理し、発想を豊かするための有力なツールです。真ん中にテーマを書き、そこから多方向に枝分かれしていきながら、思いついたキーワード(単語)を書いていきます。
講師の坂ノ上博史さんによると、大切なポイントは4つ。①質より量、②判断遅延、③突飛さ歓迎、④他の意見に便乗。つまり、多様な意見を出すために、とにかくたくさんのキーワードを出していき、それが合っているかどうか、正しいかどうかの判断は後回しにすること。そして変わった意見や自分ならではのキーワードも積極的に出しつつ、他から出たキーワードにも便乗していく、ということです。さらに、書いていく単語は名詞だけでなく、動詞や形容詞、「ドキドキ」などの擬音語・擬態語も入れていくと、ぐんとアイデアが出しやすくなります。
最後に、参加者の中から出た「高校生に人気の専門学校になるには?」をお題に、マインドマップを作るワークを行いました。まずはそれぞれ、紙の上に思いつく限りの単語を書いて、マインドマップを作ります。その後、自分が出した単語の中から主なものを参加者全員が発表。一通り出揃ったら、次はその中から共通点のある言葉をつなげてキーワードの関連性を考えます。そして最後に、いいなと思ったキーワードひとつを選んで投票。こうして、たくさん出た言葉の中から、7つのキーワードが残りました。その7つをつなげて、ひとつの文章を作ると…
「オリジナルな地域のいこいの場で、充実した夢を語って、動画で発信する」というプランができました!
こうして、みんなでキーワードを出し合い、一つの結論に導いていくところまで、全プロセスを体験しました。
この方法なら、「誰か一人の意見」で物事が決まるのではなく、みんなのアイデアから「いいとこ取り」で合意形成することができます。自分一人で完璧な意見を出そうとすると大変ですが、キーワードなら誰でも出しやすいし、それを全部出した上で、そこからまたみんなで新たなつながりを見つけたり、良いと思うアイデアを見つけたりしていけば、気持ちの良い意思決定が可能です。集団の中で何かを決める上でも、とても良い方法だと思いました。
〈出典〉fueki78(2022/05/25)